近頃の住に関するニュースとして最も有名なのが、IoTに関するものです。
これはすべてのものがインターネットの繋がるというネットワーク技術の新しいものです。
このIoTを賃貸物件に取り入れたIoT賃貸物件に注目が集まっていますが、具体的にどういうメリット・デメリットがあるのでしょうか。
■IoT賃貸物件とはどういうもの?
そもそも、IoT賃貸物件とはどういうものなのでしょうか。
これはいくつかの定義があります。
・家具や家電がネットに繋がる
まず、いろいろなものがネットワークを通じて繋がり、さまざまな指示を出すことや逆にさまざまなデータを取ることができるのが、IoT物件のメリットといえるでしょう。
これは分譲マンション・賃貸マンションのどちらでも利用が可能です。
家具や家電がインターネットに繋がり、さまざまな情報を与えたり、逆に情報を取得できたりします。
たとえば会社にいて今晩のご飯を考えるときに、冷蔵庫の中や食糧庫の中に何があるかチェックできると、メニューづくりのプラスになりますよね。
このとき、冷蔵庫の中のカメラや食糧庫の中のセンサーを起動させて、中にあるものをチェックすることもできます。
また、足りないものがあったらスーパーに寄って買うこともできますし、あるいはインターネットから宅配スーパーに注文する、なんてこともできるかもしれません。
・IoT賃貸物件なら外からの操作もできる
また、外からの操作もできるようになります。
たとえば、暑い夏に外から帰ってきたとき、部屋のクーラーが効いていて涼しければ気分も良いでしょう。
このため、持ち歩くスマートフォンの位置情報をオンにして、駅を出て家から50mに入った段階でクーラーをオンにするようにしておけば、家に着いた頃はクーラーが効いています。
なお、これらをあらかじめ設定しておくこともできます。
もちろんスマートフォン上でそういった操作ができるようになっていますが、事前の設定さえ済ませれば、その都度の操作は必要ありません。
■IoT賃貸物件のメリットは差別化
このメリットについては、やはりほかの物件との差別化が図れることです。
基本的にまだIoT賃貸というのは珍しく、目を惹きます。
とりわけ先進的なものが好きな人やIT企業の人などには好まれることが多く、先進的な住宅に住みたいという人にとっては嬉しいでしょう。
住む人もデジタルに興味・関心がある人や利便性の高い住宅に住みたいという人が多いため、きちんとした収益も狙えるかもしれません。
■IoT賃貸物件のデメリットは対応機種
その一方で、IoT賃貸物件のデメリットはまだ対応機種が少ない、という点です。
今のところ、どの家電メーカーも積極的にIoT対応家電などを開発していますが、まだ開発段階にすぎません。
このため、対応範囲があまり多くなく、できることが少ないのが現状です。
ですが、これはIoT賃貸物件が増えることやIoTに対応するメーカーが増えることによって、今後の発展が期待できます。
・IoT賃貸物件の設備を一つのメーカーやブランドに依存
また、IoTに強い住環境を整えようとすると、連携やネットワークの都合上、部屋の家具・家電などを、一つのメーカーやブランドに依存することになってしまいます。
このため、そのブランドが倒産したときやなくなってしまったときのリスクが大きい点や初期費用がかかる点も考える必要があります。
ただ、そのブランドのファンが多い場合は、需要も大きく見えてくるかもしれません。
■優れたIoT賃貸物件は快適
IoTを売りにする賃貸物件は今後も増えていくと予想されます。
分譲マンションの一つを統一させることで機能性の優れたIoT賃貸物件になり、住む人にとって快適な物件となることもあるかもしれません。
今後の住環境の改善として、IoTによる改善は期待されています。
今後も業界の動向は注目したいところです。