賃貸住宅には一つの建物内で複数の人や世帯が暮らすことになり、近隣住民や地域とのつながりも発生します。
それぞれライフタイルや生活習慣が異なり、マナーやルールを守ることへの意識も異なるため、思わぬクレームやトラブルが発生することも少なくありません。
賃貸経営は全て管理会社に任せており、クレーム対応もしてくれるから問題ないと考えているオーナーも多いのですが、管理会社の対応が悪いとオーナーがトラブルに巻き込まれるリスクがあります。
そこで、賃貸経営で起こり得るクレーム事例をご紹介するとともに、どうすればトラブルを防げるのかご案内します。
■よくあるクレーム事例
賃貸住宅では入居者同士のクレーム、近隣住民からのクレームが目立ちます。
その1つが騒音を巡るクレームです。
音楽をかけているのがうるさい、学生などが集まって大騒ぎしている、赤ちゃんの泣き声や子どもの遊ぶ声がうるさい、上階の足音がうるさい、ペットが吠える声がうるさい、夜中に帰宅する音が気になる、駐車場出入り時の車の音がうるさいなど枚挙に暇がありません。
2つ目はゴミを巡るクレームです。
多くは近隣住民や地域の自治体から寄せられます。
地域で定めるゴミ出しのルールを守っていない、分別がされていない、日時が守られないといったクレームが目立ちます。
3つ目として入居者から寄せられる設備不良や修繕要請です。
お風呂のお湯が沸かなくなった、トイレが故障したなどの修繕要請に加え、管理会社に連絡してもすぐに対応してもらえないといったクレームが上がることもあります。
■クレームへの対処法
騒音問題が出たときには、まずはそのレベルを管理会社のスタッフや管理員などに調査してもらうことが大切です。
本当に耐えられないレベルなのか、些細な生活音も許せないクレーマーによるクレームなのかを確認したうえで、騒音の主に注意をしないと、住人同士のトラブルに発展しかねません。
ゴミ問題については張り紙や回覧などで注意を徹底するとともに、管理会社のスタッフに定期的に巡回してもらう、ゴミの日は必ず管理員がチェックや清掃に行くといったスタンスを取ることが、地域からの信頼やクレームの減少につながります。
入居者からの設備不良などのクレームは、管理会社が即対応できれば防げることです。
管理会社選びの重要性とも関わってきます。
スタッフの人数が足りなくて手が回らないような管理会社や業界経験のないアルバイトの管理員、定年退職者のシニアを研修も行わずに管理員として充てるような管理会社は避けたいものです。
クレームにも迅速に対応できるような信頼できる管理会社を選び、自分がトラブルに巻き込まれることのないような賃貸経営をしていきましょう。