分譲マンションの賃貸管理費を見直してみよう


分譲マンションを賃貸する際には、管理会社選びは大きな悩みどころでしょう。
なぜなら分譲マンションの賃貸管理業務は、通常の賃貸マンションの賃貸管理業務と若干違いがあるからです。
すでに委託契約を結んで運用が始まっている場合でも、それで安心はできません。
もしかしたら不要なサービスが含まれているために、無駄なコストが発生している可能性があるからです。
ここでは分譲マンションの賃貸管理費の見直しについて解説します。

■ややこしい分譲マンションの賃貸管理

オーナーが1棟丸ごと買い取ってマンション経営に乗り出すなら別ですが、分譲マンション1戸だけを賃貸物件として貸し出す際には、管理組合との兼ね合いが重要になります。
分譲マンションは購入者は区分所有者となり、強制的にマンション管理組合の組合員になります。
管理組合は分譲マンションのオーナーを束ね、さまざまな協議を行いながら管理業務を遂行します。
マンションの管理業務をすべて委託する場合は全部委託、一部のみを委託する場合は部分委託となり、管理組合のみで運営する自主管理でない限りは、管理会社が遂行する業務です。
つまり分譲マンションを賃貸する際には、オーナーと管理会社だけでなく、管理組合の存在も外すことはできません。
オーナーがそのマンションに住んでいないとしても、区分所有者である以上組合員から外れることはできませんので、管理組合の一員としての責務は果たさなければなりません。
組合に納める毎月の管理費や修繕費も変わらず発生しますし、借主から受け取った家賃の中から組合に納めるのが一般的です。
もし管理会社のほかに不動産仲介業者も入れるなら、さらに関係は複雑になりますので、注意が必要です。

■無駄なサービスが含まれていないかチェックを

分譲マンションを賃貸運用する際、管理業務は管理会社に委託するのが一般的です。
ただ、そもそも管理組合が委託しているマンション管理会社があるわけですから、そちらの業務との棲み分けを把握しなければなりません。
もしサービスが重複する部分があれば契約内容を見直す必要がありますし、場合によっては管理会社の変更をすることで不要な管理費の発生を防ぐ必要もあるでしょう。
賃貸管理費は通常、毎月家賃の5~15%という設定になっていますが、無駄な業務が含まれて高くなっているようでは経営に大きな影響が及びます。
通常、マンションの管理業務は出納や会計などの基幹事務とそれ以外ですが、たとえば設備等の保守点検などは重複する可能性があります。
受付や点検、立ち会いなどの業務も、どこまでが管理組合の業務でどこからが賃貸管理になるかを明確にしたうえで賃貸管理費を決める必要があります。
清掃も無駄が出やすい内容で、マンションは共有部分が多いため定期的な清掃が管理会社によって行われるのが一般的ですが、日常清掃や定期清掃、特別清掃などどのような場所がどのように実施されるか確認が必要です。
たとえば害虫や害獣が出たらどの範囲でどの管理会社が対処するのか、ほとんどはマンション全体の管理会社の範疇になりますので、個人オーナーが受け持つべき範囲がどこまでなのかも明確にする必要があるでしょう。

■必要な業務を省くのはリスク

一方で、トラブルのないよう運営するうえで、省くことはできない管理業務もたくさんあります。
たとえば賃借人は区分所有者ではありませんので愛着もありませんし、そのマンションを大切に思う気持ちもオーナーほどではありません。
ゴミ捨て一つとっても近隣への配慮に欠ける行為をして住人同士のトラブルに発展しないとも限りませんが、そうしたときに責任を取る立場にあるのはオーナーです。
そうしたことのないよう入居者にきちんと必要な説明をすることやトラブルを未然に防ぐ対応をしてくれる管理会社をパートナーにすべきでしょう。
きめ細やかな対応が望める管理会社は賃貸管理費が高めにはなりますが、順調な経営のためには必要なコストです。
もし期待するような働きをしてくれないようであれば、契約期間中でもほかの管理会社に乗り換えられるよう、契約を途中解除できるようにしておくことも大切です。

■定期的な契約の見直しは必須

分譲マンションを賃貸物件として長く継続して運営するには、適切な管理会社選びと、過不足のない管理業務の契約とが欠かせません。
選ぶのは大変ですが、一度選んだ後も定期的な契約内容とサービス内容の見直しを行い、場合によっては管理会社の変更も検討する必要があります。
そのためにも、契約は途中解除できるようにしておくと良いでしょう。