賃貸管理手数料の内訳ってどうなっている?
近年、サラリーマンやOLさんでも手軽に経営できるとあって、マンションの賃貸経営に乗り出す方も増えつつあります。
とはいえ、慣れないオーナー自身がマンションを理をするのは、なかなか大変なことでしょう。
どうしても手に負えない、自分では難しいと判断した場合は思い切って管理会社に任せることをおすすめします。
何と言っても最大のメリットは、管理会社に任せることでマンションの経営に関わる業務全般を代行してもらえますので、自身の負担を大きく減らすことが出来るという点です。
もちろん、管理会社は無償サービスというわけではなく、業務代行をしてもらうには契約を結び、手数料を支払うことになります。
管理業務に関わる代行手数料は、3%だったり8%だったり管理会社によって異なりますが、基本的な管理業務を任せる場合は、物件賃料のおよそ5%になっているパターンが多いです。
つまり、例えば賃料が30万の物件だった場合、1万5000円を手数料としてお支払いするという事になるわけです。
賃貸管理手数料で変わる業務内容
賃貸管理手数料は管理会社の規模や知名度、サービス内容によって異なるだけでなく、同じ会社でもどこまでを委託するのか、用意されているプランによって異なります。
すべて丸投げしたい場合は賃貸管理手数料は高めになりますが、賃貸管理のノウハウがなく、時間もかけられない忙しいオーナーにとっては楽で便利な方法です。
一方、徹底的にコストを重視したい方は、入居者募集や契約手続き、トラブルの24時間対応だけを任せ、家賃の請求や収受、日常清掃や修繕などは自分で行うといった方もいます。
管理会社によってオーナーが自由に委託業務を設定できる、コスト重視から丸投げまで多彩なプランが用意されているケースと丸投げプランしか用意されていないケースなどがあります。
委託する業務内容によって費用が異なることを知っておかないと、コストを抑えたくても、すべてセットされたプランを選んでしまう失敗もあるので注意が必要です。
・賃貸管理において本来オーナーに求められる業務と委託するかの選択
賃貸経営をするうえでオーナーにはどのような業務が求められるのでしょうか。
求められる業務は、基本的に賃貸管理会社への委託が可能であり、どこまで任せるかで個別に費用が見積もられるほか、含まれている業務の内容によってプラン料金が変わってきます。
1つ目は入居者の募集ですが、これは不動産会社へその都度依頼することも可能です。
2つ目は最も重要となる家賃の集金管理です。
かつてはオーナー自らが訪問して手渡しで受ける、入居者がオーナーの自宅に手渡しするといった方法もありましたが、最近はほとんど銀行振込や引き落としを利用するため、家賃の支払日に入金があったかを確認するだけで済みます。
ただし、委託すれば、引き落とし銀行口座の設定や毎月の入金確認、不払いがあった場合の督促までサポートしてもらえます。
3つ目は部屋や住宅設備が破損、故障した場合の修繕や設備の点検やメンテナンスです。
DIYが得意だからと自分で修繕を行ってコストを抑えるオーナーも、中にはいます。
ですが、投資物件など遠方に住んでいるケースをはじめ、ノウハウがなければ自らの対応は難しいです。
故障してオーナーのもとに夜間や早朝、休日を問わず、入居者から対応依頼が入ってくることを考えれば、対応窓口業務から修繕に至るまで、委託したほうが便利になっています。
4つ目は退去時の立会いと敷金精算や退去後のハウスクリーニングなどです。
退去する際の状態をしっかり見極めたい方もいると思いますが、時間がない、遠方である、退去者と費用面で揉めたくないなどの事情がある方も少なくありません。
その際には退去時の手続きやハウスクリーニングなどまで委託してしまうのが安心です。
賃貸管理手数料の違いとは
では、平均的な手数料が5%だからと言って、計算の仕方はどの管理会社も一律なのかと言いますと、そうでもありません。
実は管理会社によって、入居中の世帯数に関係なく総額賃料に5%を掛けるケースと入居者から回収した家賃にそれぞれ5%を掛けるケースがあります。
前者の計算方法の場合、物件が満室になっていれば、それほど手数料が負担になってくることはありません。しかし、退去者が出てしまった場合や入居者募集を始るタイミングなどによっては、長期間空き室ができてしまうことも少なくありません。そういった場合にも空室分の手数料を支払うことになるため、管理手数料が大きな負担になってしまいます。
このように、手数料そのものだけでなく、その計算方法にもいくつか種類がありますので、あらかじめ管理会社に確認しておくのが最善です。
また、一社だけでなく、複数の管理会社との比較も併せて検討しておくと、損のない賃貸経営が可能となるでしょう。
賃貸管理手数料の節約方法とは
手数料の計算方法についてご紹介しましたが、もちろん任せる業務の範囲によっても少しずつ金額は変わってきます。
例えば、管理会社には入居者募集から毎月の賃料回収、物件設備のメンテナンスまでさまざまな業務を任せることができますが、楽だという理由だけで管理に関わる業務をすべて丸投げしてしまうと、当然その分手数料は上乗せされていきます。
少しでも管理料を節約したいと思うなら、自身でカバーできる業務の範囲や管理会社に任せたい範囲などを整理し、自分に合った管理会社を利用することでメリットを感じやすいのではないでしょうか。