空室対策にも重要!入居者ターゲットを絞り込む必要性は?

一度、退去者が出ると次の入居者がなかなか見つからないといった空室対策に備えるうえで、入居者ターゲットを定めることが一つのポイントになります。
なぜ、入居者ターゲットを絞り込むことが空室対策につながるのか見ていきましょう。

■空室対策をするために入居者ターゲットを絞り込むことの重要性

オーナーにとって空室が長引くことは、賃料収入が得られないことになり、賃貸経営に大打撃を与えます。
家賃収入で生計を立てている方はもとより、副業として始めた方でも賃貸物件をローンで購入し、家賃収入をローンの返済に充てようと考えていた人にとっては計画が大きく狂い、生活にも支障を与えかねません。
だからといって、誰でも良いから入居させる、フリーレントにして簡単に入居できるようにするといった空室対策は大きなリスクが伴うため、注意が必要です。
家賃の支払能力が十分にない人が入居して、家賃を滞納されるリスクやその場のノリやお試しで入居し、すぐに住み替えをしてしまい、再び空室に悩まされることになりかねないためです。

■トラブルなく長く住み続けてもらうために

空室対策を講じるうえでは、ただ空室が埋まれば良いというスタンスではいけません。
頻繁に空室に悩まされることがないよう、長く住んでくれる入居者を見つけることが大切です。
賃料の滞納をしない収入がしっかりした人や誠実な人を選ぶこと、ほかの住人や近隣の住民と騒音問題やゴミ問題などでトラブルを起こすことやゴミ屋敷化するような入居者を避け、入居中の管理もスムーズにできるようにする必要があります。
そのためにも入居者ターゲットを絞り込む空室対策がカギを握るのです。

■どのように入居者ターゲットを絞り込むのか

入居者ターゲットを絞り込むためには、賃貸物件の状態や地域の実情などを総合的に勘案して検討しなくてはなりません。
賃貸物件の立地や周辺環境、間取りや広さ、グレードや設備の充実度をはじめ、設定する家賃の額や共同住宅におけるほかの住民層なども踏まえて決定する必要があります。
たとえば、学生街のワンルームなら学生がターゲットになりやすいですが、オートロックなどセキュリティが整った中層階以上の物件なら女子学生をターゲットにする方法があります。
女子学生限定ということで、限定価値や希少性が高まり、セキュリティ完備などの条件が本人や親御さんを安心させて、入居者の決まりが早くなる可能性があるからです。
女子学生のほうが男子学生に比べると部屋もきれいに使ってくれる可能性が高く、騒音やゴミをめぐるトラブルなども引き起こしにくいといったメリットがあります。
家賃の支払いも親御さんがついているので、通常は安心です。
在学期間中は借りてくれる可能性が高く、卒業しても次の新入生がすぐに入ってくれる期待も高まります。
このように、賃貸物件の状態や周囲の実情などに合わせ、その物件に合った最適なターゲットを絞り込みましょう。

■入居者ターゲットの絞り込みをリフォームに活かす

入居者がなかなか決まらないと空室対策としてリフォームを行い、より魅力的な物件にしようと試みるオーナーも少なくありません。
もっとも、明確な目的がないと、最適なリフォームにはつながりません。
入居者ターゲットを絞り込めば、そのターゲット層のニーズやトレンドなどに合わせたリフォームを行うことができます。
ターゲット層のおめがねに適う部屋になれば、入居者が見つかるタイミングが早まることが期待できるでしょう。

■入居者ターゲットの絞り込みを宣伝広告に活かす

入居者ターゲットを絞り込むと、入居者募集の宣伝広告もより絞り込みができます。
たとえば、学生向けにしたなら、近隣の大学や専門学校などに張り紙を出してもらうことや学生街にある不動産会社に積極的に働きかけるなどのアプローチが可能です。