実はメリットだらけ「施設賠償責任保険」って何?

意外と知られていない施設賠償保険の内容とそのメリットとは


賃貸物件を持つオーナーには、万一に備えたリスク管理が求められます。
そんなオーナーのリスクを軽減し、賃貸物件を運営していくうえでメリットをもたらしてくれるのが施設賠償責任保険です。
しかし、その内容は世間一般はもちろんオーナーも意外と知らない人が多いのです。

施設賠償責任保険とはどんな保険なのか


施設賠償責任保険とは、文字通り施設(オーナーが所有する物件・建物)に対してかける賠償保険で、第三者に損害を与えたときに補償してくれるものです。具体的には、建物の安全性の維持や管理の不備、構造上の欠陥などが原因で、建物の内外で行われる生産・販売・サービスなど何かしらの業務遂行に関連して第三者に身体的傷害や財物損壊を与えた場合に発生する賠償責任部分を補償してくれます。
ただし、損害賠償の対象となるのは、怪我や物損の理由があくまでも施設に起因している場合のみであり、人が取った行動が原因になっている場合は対象になりません。
施設賠償責任保険が補償してくれるのは、老朽化で外壁がはがれ、落ちた外壁が人に当たって怪我をさせてしまったりといったことです。
また、入居者に対しては、本来きちんとしていなければならない住まいの設備の不具合によって怪我をさせてしまったり、家財道具をダメにしてしまったりした場合もその損害を代わりに補償してくれます。

オーナーにとってはメリットでしかない保険


近年、巨大化する台風や大規模化している豪雨災害など、建物を取り巻く自然環境は悪化しています。
そのため、いつなんどき、所有している賃貸物件が損傷して損害を与えるかわからない時代になってきました。
建物を所有した人のほとんどが火災保険に加入するように、賃貸物件のオーナーにとって施設賠償責任保険は、火災保険と並んで大切な賃貸物件を守るために欠かせないお守りです。
気になる保険料も数千円程度で済むことも多く、補償の範囲が大きい割に保険料は少額です。それを考えると、施設賠償責任保険はオーナーにとってメリットはあってもデメリットは皆無と言っていいくらい、非常に頼りになる保険なのです。
賃貸物件で安定した家賃収入を得るつもりが、高額の損害賠償を抱え込むことになってしまったという事態にならないようにするためにも、オーナーとして施設賠償責任保険への加入は不可欠という認識を持ちましょう。