コロナショックの中、賃貸オーナーが今すべき対応4選

新型コロナウイルスによるコロナショックは、賃貸オーナーにもさまざまなトラブルを発生させます。
今回は、コロナショックを賃貸オーナーがどう生き抜いていけば良いのかを模索していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

■新型コロナウイルスに関する制度を活用

政府はコロナショックを乗り切るためにさまざまな制度を提供しています。
大家さんもこれらの制度は利用することができるので、利用できるのもがないかを確認してみましょう。
入居者から家賃の減額交渉や払えないと言われたら、まず休業補償で家賃を補填することができないかを確認してみましょう。
アルバイトなども対象になる範囲の広い制度なので、家賃の補填に使える可能性が高いです。
また、家賃関連のトラブルなら住居確保給付金を紹介してあげるのも良いでしょう。
これは、入居者が仕事を失ったり、休職していたりする場合に該当します。
家賃を払えない場合は、3ヶ月から9ヶ月まで家賃が補填されるというありがたい制度です。
多くの国民が知るべき制度なのですが、まだまだ知らない人もいるため、コロナショックに関する家賃トラブルが発生したら、住居確保給付金を紹介してみてください。

■賃貸オーナーなら返済猶予と納税猶予を活用

入居者によっては、家賃の猶予をしなければならないこともあるでしょう。
しっかりと払える見込みがあるのならば家賃の猶予も選択肢の1つなのですが、大家さん自身も破綻しないように注意する必要があります。
そのために利用できるのが金融機関に返済の猶予を交渉するというものです。
コロナショックによって、金融庁より各金融機関に対して、ローンの返済猶予や条件変更に柔軟に対応するよう要請されています。
そこで、ローンの返済が厳しい場合は、金融機関に積極的に交渉してみるようにしましょう。
また、納税猶予に助けられる場合もあります。
コロナによる影響で前年同期比で20%以上の減収があった場合、1年間の納税の猶予が認められるのです。
もちろん、無担保かつ遅延税なしなので、安心して納税を猶予してもらうことができます。
さらに、入居者が家賃の支払いが厳しいと言ってきたら、敷金がないかを確認しましょう。
敷金があれば、当面の家賃を敷金で充填することができるのです。

■新型コロナウイルス渦での生活を考えてみる

コロナショックの中、大家さんがどういった対応をすべきかは、コロナ渦での人々の生活を想像してみることが重要です。
まず自粛を迫られることになりますので、住まいの中で生活することが増えるでしょう。
そこで重要になってくるのがインターネット環境です。
インターネット環境が整っている住居ならば、自粛のストレスを最小限に抑えられる可能性があります。
そのため、大家さんは無料インターネット環境を整えて、大々的にアピールしてみてはいかがでしょうか。
コロナ渦においては、普段よりも無料の高速インターネットはアピールポイントになります。
さらに、人々はインターネットを使って何をするかを想像してみると、普段の買い物をネットショッピングで済ませる可能性も高いといえるでしょう。
コロナの影響によって、店舗型のサービスの売上が激減した反面、ネットショッピングの売上は堅調なのです。
そこで、宅配ボックスを設置することができれば、急増するオンラインショッピングのニーズに合致することができるのではないでしょうか。
宅配ボックスがあれば、宅配業者と対面することなく荷物を受け取ることができますので、感染のリスクを大幅に軽減することができるはずです。
これまで宅配ボックスは、メインの設備とはいえなかったでしょう。
しかし、コロナの影響により宅配ボックスの存在感が急激に高まっているのです。
すでに宅配ボックスを設置している大家さんは、何戸に何個という割合で設置していたはずです。
その割合を少し増やす感じで設置してやれば、入居希や入居希望者のニーズに応えることができるのではないでしょうか。

■賃貸オーナーの衛生意識をアピール

コロナウイルスによって、人々の衛生意識は、普段とは比べものにならないくらい高まっているといえるでしょう。
この衛生意識を無視するようなことがあっては、コロナ渦を生き残れない可能性があります。
まずは大家の衛生意識の高さを入居者にアピールするのが良いでしょう。
共用部の清掃をいつも以上に徹底して、菌やウイルスのイメージを払拭します。
このご時世では、ちょっとした汚れがコロナを想像させてしまいますので、汚れは厳禁なのです。
また、除菌関連アイテムやトイレットペーパー、マスクなどはもはや生活必需品になりました。
スーパーやドラッグストアなどを確認して、これらの在庫状況を自社のホームページなどに掲載するのも良いでしょう。
住民が閲覧できるようなネットワークを持っている場合、そちらに情報を掲載するのも良いです。
また、思い切って入居者のポストにマスクや除菌グッズを入れてみるのも良いでしょう。
発信力のある入居者なら、そこからその情報が大きく拡散されるかもしれません。
うまく拡散してもらえれば、この大家は、この物件は衛生意識が高いというアピールポイントになるのです。
排水トラップの水切れもウイルスの増殖を助けてしまいます。
そこで重要になってくるのが空室の水道を流すという行為です。
水道を定期的に流すことによって排水トラップの水切れを起こす心配がありません。
空室がある場合は、排水トラップに水が残っているかを確認してみると良いでしょう。
万が一、自分のところの物件から感染者が発生してしまうと、致命的な状況を引き起こす可能性があります。

■新型コロナウイルス渦でもできることはたくさんある

コロナショックにまいってしまっているオーナーさんも多いかと思われます。
しかし、こうして一つひとつ挙げてみると、オーナーさんができることは予想以上に多いです。
国による支援金や給付金を利用することによって、当面の資金難を解消することもできますし、アピールの仕方によっては、逆境をモノにすることもできます。
まずは冷静になって今やるべきことをしっかりと導き出すことが重要になってくるのではないでしょうか。