区分所有を検討している方必見!賃貸物件管理と分譲マンション管理の違いとは

分譲マンションを所有するオーナーがマンションを貸したいと考えたとき、管理会社への委託を考えるなど、賃貸管理について検討されるのではないでしょうか。
この点、マンションにおいてはマンション管理組合が結成され、管理会社が管理を行うケースが多いですが、賃貸物件管理と分譲マンション管理の違いを理解されていますか。
混同しないように気を付け、適切な管理ができるようにしましょう。

■区分所有者としての管理について

マンションを購入して区分所有者になると、マンション管理組合の構成員となります。
マンション管理組合では、共同住宅ですべての住人が円滑かつ快適に暮らしていけるよう、マンション管理規約を作成して日常の管理や共用設備の利用、共用スペースの清掃やゴミの出し方、ペットの飼い方などのルールを定めます。
また、長期修繕計画を立て、マンションの外観や共用スペースを中心にマンションの寿命を維持できるように必要な改修工事などを実施していくことも必要です。
マンションの管理や将来の修繕のために、区分所有者は毎月、管理費と修繕積立金を納めなくてはなりません。
滞納して支払いができなくなれば、マンションを買い取られるなどして所有権を奪われることにもなりかねないので注意が必要です。
なお、日常の管理や大規模修繕などの管理はマンション管理組合で行うことができ、選任された理事会が中心になって独自管理することもできます。
もっとも、多くのマンション管理組合では、マンション管理会社に主な管理を委託し、大規模修繕の管理や実施などもマンション管理組合の総会や理事会での決議をもとに委託をしているのです。
オーナーとなれば、マンション管理組合の総会に参加する権利を持つとともに、年に一度の総会で議決権を行使するなど、マンション管理に積極的に携わっていくことも求められます。
マンション管理組合の理事会の理事となって、より積極的にマンション管理にかかわっていくこともできます。
どうせ貸すし、自分が住むわけではないから関係ないでは済みません。
なぜなら、マンションの管理が行き届かず、ゴミが散乱したり、共用エリアが汚れていたり、電球が切れたままであったり、エレベーターの点検が行き届かないなどとなれば、内覧に来ても入居を決めてもらえない、入居後にクレームが入るといったトラブルも考えられます。
入居者募集をスムーズにするためにも、マンション管理は大切です。

■賃貸管理は別

オーナーの中には賃貸管理を任せたいと思う方もいるかもしれません。
間違ってはいけないのは、マンション管理組合が委託している管理会社による管理と賃貸管理は別ということです。
もちろん、マンション管理組合が委託している管理会社に賃貸管理部門があれば委託が可能ですが、個別に契約を行い、別途、個別に管理手数料を払わなくてはなりません。
賃貸管理では入居者の募集や入居中の入居者への対応や区分所有マンション住戸の管理や設備の修繕などに対応します。
マンション管理組合による管理がマンション全体や共用エリアに関するものであるのに対し、賃貸管理は貸すマンションの住戸に関する管理と入居屋の管理となる点を理解しておきましょう。
入居者も所有者ではなくても、マンション管理組合が定めるマンション管理規約に従わなくてはなりません。
共用設備に関する不満などがあれば、マンション管理組合や管理会社に相談することができ、住んでいる住戸の不満や不具合などに関しては、賃貸管理会社を通じて対応してもらうことになります。
賃貸をしたいと考えたら、両者の違いをしっかり理解することが大切です。
これから分譲マンションの区分所有者になることを検討している方も、管理の仕組みについても事前に把握しておきましょう。