クレーム産業
人の性格や考え方は様々で、法で決まっていることや証明されている定義があるようなものでないものは別として、何が正解なのかと迷うことも多く本当に難しいものです。
クレーマーという言葉を良く聞くような時代になってしまう世の中ですので、賃貸管理業でもクレームは避けられませんし、クレーム産業というような表現をされることもあります。賃貸管理に係わらず、クレームは対応を間違うとクレーマーを作ってしまうことになりかねません。
一般的に人は自分を否定されたと感じた時、不快感を抱きます。自分が言っていることを否定されたり、話の途中で遮られたりして不快感を持つと、話している相手からの話が耳に入らなくなりがちです。相手側としては否定しているつもりはなく答えていると思っていても話し方によって意図していない方向に捉えられることもあるのです。
賃貸管理で入ってくるクレームは建物などの設備的なクレーム、人に対するクレーム、契約内容へのクレームなど様々で納得のできるものだけでなく過剰なものも多いです。
設備などの不具合に対しては対応するまで家賃を払わないというようなことを言う方、実際に払わない人もいます。
クレーム対応の体制
入居者同士でトラブルになりたくないから直接言えないと匿名で苦情を入れる人もいます。
契約書にしっかりと記名押印していても契約内容を聞いていないと言ってくる方もいます。
クレーム処理は専門家がいて講習会が開かれるくらい大変なことです。
クレームは家主さんが直接管理をせず管理会社に依頼する理由の一つでもあります。管理会社では上手くクレームを処理できる人材が必要となってきます。クレーム処理には知識と経験が必要となりますし、長い時間電話で苦情を聞き続けことや、直接管理会社に怒鳴り込んでくる人など、かなりのストレスを受けてしまうことも多く簡単な業務ではありません。
上手く処理できることとは応対できる力と自分ひとりで抱えずに必要なことが明確に手配できるということです。管理会社は担当だけでなく会社として出来るだけ迅速に苦情に対応できる体制をとらなければなりません
。入居者同士のトラブルなどで個人賠償が必要なケースなどは契約時に入居者が契約する火災保険などの保険会社が個人賠償特約で処理できることもありますし、持っている性格や考えによっては何を言っても駄目な人には弁護士に依頼することが必要なこともあります。
入居する前にクレーマーになる人が分かっていれば契約をしないのかもしれませんが、入居前に分かることはごく稀なことだと思われます。