分譲マンションオーナーにとって大切なことは、入居者から選ばれずっと住み続けたいと思ってもらえる賃貸物件づくりです。
空室リスクを下げるために現在注目されているのがペット可物件です。
犬や猫などのペットを飼育できるペット可物件は、今まで呼び込めなかった層に訴求して空室リスクを軽減できるだけでなく、入居してもらった方を定着させる効果も見込めます。
空室期間のない物件づくりに大きくアプローチするペット可物件のメリットと注意点をご紹介します。
■ペット可の分譲マンションなら今まで呼び込めなかった層にもアピールできる!
現在ペットとの生活を希望される方は大変多く、犬猫との生活を希望される方の割合は年々高まっています。
ペット可物件はそうした層に強くアピールすることができるのです。
ペットとの生活を考えて物件選びをされる方々にとっては駅から近いなどの立地条件よりも安心してペットと暮らせるかなどの条件が重要になります。
たとえ立地条件が不利な物件でもペット飼育ができるということがペット愛好家の方々から選ばれる条件になるのです。
現在ペット可の物件は少なく全賃貸物件の10%前後に過ぎないと言われています。
そうした少ない絶対数の選択肢の中でペット可物件を探している入居者に訴求することで大きな空室対策となるのです。
■ペット可物件の分譲マンションは入居された後の定着率も高い!
また、ペット可物件への変更は入居者をいち早く募集し入居してもらえるだけでなく、一度入居した方を長く定着させることも期待できます。
ペットとの安定した暮らしを手に入れた入居者はよほどのことがない限り、転居を考えません。
転勤や結婚など人生のステージの変動がなければ、ペットとの安定した暮らしを重視して長く同じ物件に定着する傾向があります。
同じ入居者に長く住み続けてもらうことはオーナーにとっても究極の空室対策となります。
このようにペット可物件は入居者の募集効果が高いだけでなく、定着率も高めて安定した賃貸経営を目指すことができるのです。
■ペット可の分譲マンションは敷金や家賃を高めに設定することができる!
一般的にペットの飼育を認める賃貸物件は通常の物件と比較して敷金や共有費が高額に設定されています。
ペットを飼育すると、どうしても日々の生活の中で臭いが付いてしまうことや床や壁を付けられることがあります。
ペットを飼育した部屋から入居者が退去した場合には、こうした臭いや傷を修繕し原状復帰するための修繕費がより高額になってしまうのです。
一般的に賃貸物件では敷金がかからないところもありますが、ペットの飼育を可能とする場合にはこういった理由を説明して家賃の何ヶ月分の敷金を支払ってもらう、または退去時に原状回復のための敷金として請求をするなどの取り決めを行うことをおすすめします。
また絶対数が少ないペット可物件ですから、その分一般の物件よりも家賃を高めに設定することも可能です。
ペット愛好家の方々にとってもペット可物件は一般の物件と比較して家賃が割高になるという認識が一般的です。
とはいえ、あまりにも家賃を高額に設定すると入居を希望する方が減少してしまうこともあるため、近隣のペット可物件と比較して適切な家賃設定をしましょう。
分譲マンションオーナーにとってペット可物件はこうした敷金・家賃を高めに設定できるというメリットもあるのです。
■分譲マンションオーナーが知っておくべきペット可物件の注意点とは?
このように空室リスクを軽減して入居者の定着率をアップすることができるペット可物件ですが、注意点もあります。
ペット可物件として集客したくてもそもそも分譲マンションの管理組合の規約により「ペットの飼育不可」となっているケースもあるのです。
まずはマンションの管理規約を確認してペット可物件として賃貸できるか確認しましょう。
さらに、ペット飼育希望の入居者と契約する際には、ペットの種類や大きさ、頭数の制限などの設定を詳細に決めておくことも大切です。
マンションにはペットを飼っていない入居者も居住していますので、共有部分の臭いや鳴き声などでトラブルにならないようにあらかじめ飼育条件をしっかり決めておくことが大切になってきます。
「大型犬は禁止」「小型犬・猫のみ2頭まで」のように飼育条件を具体的に設定しておくことで入居した後のペットの飼育にまつわるトラブルを回避することができます。
また、ペットを飼育されていた入居者が退去する際には物件の臭いや傷などの修繕により高額な修繕費がかかるのです。
ペット可物件に変更する場合にはこうした注意点に留意して対策を採りましょう。
このように分譲マンションをペット可物件にすることで、今まで対象とされていなかった層の方々にアピールすることができ、空室対策定着率の伸長を目指すことができます。
より安定した賃貸経営のためにペット可物件を検討することをおすすめします。