管理会社とトラブル発生!その時どうする!?
管理会社とのトラブルが発生しやすい事例をご紹介するとともに、トラブル発生時の対処法や事前のトラブル回避策について、備えておくと安心の知識などをご案内します。
【よくあるトラブル事例1】
修繕義務における修繕業者の選定とコスト問題
賃貸物件のオーナーは借主である入居者に対して、賃貸した物件の住宅設備などが不具合を起こした際の修繕義務を負っています。これは貸主であるマンションオーナーの費用負担で修繕をすることを意味します。
管理会社に管理を委託した場合には、管理会社が借主からの修繕依頼を受け付け、修繕業者を手配して費用を払って修繕しなくてはなりません。当然、修繕に要した費用は管理会社からオーナーに請求されます。
この際にトラブルが起こりやすいのは修繕費用が高すぎるのではないかというものです。
一般的な相場で言えば、もっと安い費用で対応できるのに、費用が高く付く業者に依頼したとオーナーが不満を抱くケースは少なくありません。
また、管理会社と同じ系列のグループ会社や子会社、提携の特定業者などに依頼することで修繕費用が高くなることにより、業者の選定に公正さが欠けていると不満を持つケースがあります。
修繕費用が高いというトラブルを避けるためには、管理委託時の契約で業者の選定法について明確化したり、業者の選定や作業内容、費用についてオーナーの承諾を得てからでないと実行できないなどの約束をしたりしておくと安心です。
修繕義務の履行に伴い、管理会社が修繕業者に仕事を依頼することで手数料を得るなどマージンが発生しないように取り決めをしておくこともトラブル回避に役立ちます。
【よくあるトラブル事例2】
入居者退去時のハウスクリーニングやリフォームとコスト負担
退去時には次の入居者を募集するためにハウスクリーニングをしたり、必要に応じてリフォームを実施したりするのはよくあることです。
借主には退去に伴い入居時の状態へと戻す原状回復義務があります。もっとも、経年劣化は当然の流れと理解され、新築のようなまっさらな状態に戻す必要はありません。近年は借主保護の動きが強く、原状回復にあたって多額の費用負担をさせることが認められなくなっています。
そこで、オーナーの費用でハウスクリーニングやリフォームをすることになるわけですが、ここでも金額を巡ってトラブルが起こりやすいです。
ハウスクリーニングの料金が高すぎる、リフォームの必要はなかったのにリフォームされたとオーナーが不満を訴える一方で、管理会社からはハウスクリーニングやリフォームでキレイにしないと次の入居者が見つからないなどと反論されます。
こうしたトラブルを未然に防ぐためにもハウスクリーニング業者の選定や費用の範囲について事前に取り決めておいたり、リフォームを実施するのはどういうケースかについても話し合ったりしておきましょう。
不動産賃貸に関する知識を身に着けて回避しよう
費用負担の問題については民法や宅地建物取引業法などの法律をはじめ、各都道府県の行政庁が出すガイドラインなども影響するため、常に最新の不動産賃貸に関する知識をチェックしておくと自己防衛につなげられます。